自分の目で見ないと分からないことがある【世界一周1日目】

仁川乗り継ぎで市内観光する

 世界一周のルート決めの際、「北アジアはいつでも行ける」という理由で欧州・中南米を重視したので、韓国はトランジットのための半日滞在です。大韓航空のハブ(主要な乗り継ぎ空港)は仁川ですが、仁川とソウルは、成田と都心ぐらい離れているので、ソウル中心部の金浦(東京でいう羽田)行きの便を取りました。

 空港に直結しているAREX(空港連絡鉄道)で市内に向かいます。日本人観光客も多いからか、看板は日本語でも書かれています。漢字表記も多いので、ハングルが読めなくても基本的に迷うことはないように思いました。ソウル駅に着き、スーツケースを預けます。仁川に向かう空港連絡鉄道もこの駅から出るので市内移動の拠点としても便利です。

 まずは昔のソウルの街並みが残る北村韓屋村(京都のおみやげ通りみたいなストリート)を散歩し、景福宮まで約3キロを歩きます。緯度は日本とほとんど変わらないはずですが、空気が乾燥しているせいか、あまり暑さを感じません。

Bukchon Hanok Village, Seoul, South Korea #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

続いて景福宮へ。朝鮮時代の正宮です。周辺では民族衣装のチマチョゴリをレンタルできるらしく、ポーズをとって写真を撮る中国人観光客が大勢いました。(どこの国でも似たようなことやっているんですね…)

今でこそ広場になっていますが、日本の統治時代には、朝鮮総督府の庁舎が建てられていました。光化門は移転され、朝鮮戦争で焼失。1960年代に鉄筋コンクリートで復元された、という歴史があります。

あの像を見ておきたい

 光化門の近くに日本大使館があります。さすがにカメラを向けられませんが、機動隊のバスが何台も停まっていて物々しい雰囲気があります。ここに来たのは、自分の目で見ておきたいものがあったからです。

 日本を発つ前に愛知トリエンナーレの「表現の不自由展」の公開中止問題がありました。このnoteで歴史問題に触れるつもりはないですが、政治家が圧力をかけて作品を見せないよう介入することには違和感があり、「立ち寄って、自分の目で見ておきたい」と思っていました。

Statue of girl, Seoul, South Korea #theta360 – Spherical Image – RICOH THETA

 私が行った昼過ぎは、高校生~大学生ぐらいのグループがフィールドワークで少女像を訪れていてました。この像の隣にもベンチがあり、座って頭をなでたり、手をさすったり。同じ目線から歴史について考える場になっているようでした。

 その姿は、性被害を自分たちに置き換えて考えるという教育的な観点では斬新でしたし、本当に感情移入しているようにも見えました。この像を、日本に持ち込んで意見を交わすことがそんなに難しいことなのか?圧力をかけて議論自体を封じることがプラスに働くとは思えません。

 さて、バスでソウル駅に戻ります。地下鉄と同じ交通系ICカードが使えるので支払いで困ることはなかったですが、アナウンスは基本的に韓国語だけなので、自分は停留所名が分からず、赤レンガのソウル駅舎が見えた時点で降車ボタンを押しました。ここから連絡鉄道に1時間ほど揺られ、仁川へ。空港でシャワーを浴び、休息を取ります。夜便でいよいよモンゴル・ウランバートルに向かいます。(つづく)

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