7:20 JAL213便(羽田→南紀白浜)
新型コロナウイルスの影響で機材が余っているのか、この日乗ったのは国際線用機材のB737。1000円プラスすれば「クラスJ」の扱いで、国際線のビジネスクラス席に乗るというオプションもあるのだけど、正味50分のフライトだしなぁ…と思い、そのまま普通席に。
離陸してしばらくして、愛知県の上空に。座っていた右側の窓から知多半島が見えて、海に浮かぶ中部国際空港が確認できた。ここから南に旋回して、いよいよ紀伊半島沿いに進んでいく。水平飛行の時間はほとんどないのだけど、だんだんと和歌山の海岸が見えてきた。
10:00 レンタカーを借りる
南紀白浜空港は、1日3便しか飛ばない超ローカル空港なのだけど、ここ数年はIT起業の誘致などに取り組んでいるそうで、お客さんはそれなりに乗っているらしい。空港に降り立つとトヨタレンタカーのお兄さんが待ってくれていた。マイクロバスに乗り、白浜駅前の営業所へ。ここで1日6600円で小型車を借りた。空港ではEVのトゥクトゥクも借りられるのだけど、空港まで返しにこないといけないので断念。
10:30 三段壁(さんだんべき)
人のいないなるべく朝のうちに景勝地で写真を撮っておこうと、まずは三段壁へ。ちょうど吉野熊野国立公園内にあり、高さ約50メートルにおよぶ柱状の大岩壁で、断崖絶壁の名勝として国の名勝にもなっているらしい。岩手県の三陸復興国立公園にある「北山崎」にも似ている景色だと思った。奥のホテルが邪魔だな…。
「恋人の聖地」と銘打って、ハート形のオブジェに南京錠をひっかけるような観光客向けの仕掛けもあるのだけど、あまり人の気配がしない絶壁なだけに、10メートルほど離れたところに自殺相談ダイヤルが置かれていて、いろいろ考えさせられる。ここでプロポーズして、その後別れてここにやってくる…なんて人がいたりするのかな。
■11:00 千畳敷(せんじょうじき)
ややガッカリスポットだった三段壁から車で10分ほど移動して千畳敷へ。「国の名勝なんてこんなもんさ」と思いながら、あまり期待せずに来たところ、こちらはとても面白いスポットだった。こちらは砂岩が長年の浸食で不思議な削られ方をしていて、別の惑星にいるかのような感覚でとても面白い。どうやら本当にもろい砂岩らしく、車のカギなど尖ったものがあればすぐに削れてしまうようだ。足もとをよく見ると、いろいろな落書きがされていた。
11:30 白良浜(しららはま)
千畳敷を後にして、次に訪れたのは白良浜海岸。ゆっくりビーチで日焼けでもしたいところだけど、今回はスケジュール上、その時間がとれない。「日本でこんなに白い砂浜を見られるとは!」と感激したのだが、この砂はなんとオーストラリアからわざわざ運んで入れているらしい。
12:00 フィッシャーマンズワーフで昼ごはん
白良浜海岸に併設されているフィッシャーマンズワーフ白浜で昼ごはん。太平洋の新鮮なお魚が食べたいということで、ボリュームのある海鮮丼を頼んだ。この近くにある湯崎漁港で水揚げされたもの魚で、早いと水揚げから5分で店頭に並ぶこともあるらしい。漁師さんたちが経営しているとのことで、その場でさばいてご飯に載せてくれるのがうれしい。
14:00 アドベンチャーワールドへ
腹ごしらえをして、午後は南紀白浜アドベンチャーワールドへ。ここの魅力はなんと言ってもジャイアントパンダ。東京の上野動物園では何十分も待たないと見られないパンダが7頭もいる。繁殖研究施設という名目で、中国から借りているらしい。パンダは冷房の効いた施設でのんびりとしていた。
17:20 白浜駅から「くろしお」に乗車
白浜駅前でレンタカーを返却し、新大阪駅からやってきた特急「くろしお」に乗車。入り組んだ紀伊半島の左側を縫うように走る紀勢本線はカーブが多いのだけど、線路が曲がるところで車両自体が内側に傾くことで、乗り心地をよくしたのが、この283系車両。かつては「オーシャンアロー」という特急列車が運転されていたのだけど、今は他の特急車両とともに「くろしお」という名前で運用されている。
外から見ると尖っているこの車両、じつはイルカをモチーフにしているらしい。グリーン車なので特急料金にさらに上乗せしないといけないのだけど、平日ということもあって、他に乗客はいなかった。線路はカーブが続くが、海岸線の岩場や砂浜が時折見えて、とても心地がよかった。
19:10 紀伊勝浦駅で下車。ホテル浦島泊
缶ビールを3本空けた頃に、終着・新宮駅の1つ手前の紀伊勝浦駅で下車した。ここから漁港まで歩き、入り江にあるホテルに向かう船に乗った。さて、今夜食べるのは…(つづく)