ANAのここ数年の子を持つ親目線の広告が素敵

 2017年のANAの広告

 ANAがここ数年、大型連休を見据えて打っている広告が素敵だなと感じている。「子どもと過ごせる時間は長くない」という趣旨のメッセージがぐっと来る。

 上の写真は2017年に都営大江戸線・汐留駅のコンコースで見つけたものなんだけど、子どもがお風呂でシュノーケルをつけて遊んでいるところを(おそらく)親の目線でとらえたシーン。キャッチコピーは「我が家にさっそく南の島がやってきた」

 この水は冷たいのか、温かいのか、子どもがこっそり張ったのか、親がこれで我慢しなさいと言ったのか、とか細かいところが気になってしまうのだけど、わざわざ水着で昼間に浸かっているので冷たい水なのだろう。

 夏休みの航空券を取って「南の島」に行くことが決まり、オモチャまで揃えたけど待ちきれない子どもの姿なのか、親が遊びに連れていってくれないから必死にアピールしている姿(だから航空券を早く買え)なのか。

 わざわざお風呂に水を張っているということは、庭やベランダでビニールプールを膨らませられるような間取りではないのか。汐留勤務のサラリーマンが住んでいるようなマンション世帯なのか。微笑ましいのに、なんだか切ない

男の子バージョンもある

 電通の牙城でもある汐留のコンコースは、ANAが年間を通して広告枠を押さえているようで、先ほどの女の子とは別に、男の子バージョンもある。飛行機を持った男の子がおへそを出してクッションの上で眠っていて、コピーは「出発日はまだ先なのに、毎日キミは大はしゃぎだね」

 コピーとは裏腹に眠っている姿というのが「体力を使い果たすまではしゃいだ後」というのが伝わってきて微笑ましい。浮き輪よりも、虫取り網よりも、飛行機の模型を握ったまま寝ているのは、この男の子は旅行よりも、大好きな飛行機に乗るのを楽しみにしているのかもしれない。どんな夢を見ているのだろう。

 ただ、子どもが触るには少し精巧な模型な気がしていて、ANA商事のカタログを見ると、どうやら1万円近くする。寝返りを打ったら壊してしまうのではないか…などと余計なことが気になる。そのせいか、先ほどの女の子の写真に比べると、少し現実味が薄いと思ってしまったのは自分だけか。

 これでLCCのチケットなんぞ予約されてしまった日には、ANAとしては不本意なんじゃないかと思うんだけど、せっかく子どもと過ごせる休日なのだから正規航空券を買ってください、というところにつながるようになっているのだろうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です