香港のゲストハウスで「日本人っぽくないね」と言われて日本人らしさとは何か考える

今回の旅
キャセイパシフィックの2都市周遊チケットを使い、香港でニューイヤーカウントダウンをした後、ミャンマー旅行に行ってきました(2021年8月更新)

香港っぽい雑多なところに泊まりたかった

彼女と別れて服喪期間。せっかくなら華やかに新年を迎えよう、ということで香港に来た。そうだ、男1人じゃなければ泊まれないところにしよう。

バックパッカー御用達の安宿が集まるネイザンロード沿いの重慶大厦(チョンキンマンション)を調べたけど、最近は中東系の滞在者が多く、治安もよくなさそうなレビューを見たので、地下鉄(MRT)尖沙咀駅近くの「Rainbow Guesthouse」を予約した。

ところが、現地に行ってみると、地図上で表示される場所に宿がない。

10分ぐらい路上をウロウロしていると、バックパックを背負った欧米系の男女4人に「もしかして同じゲストハウスを探してないか?」と声をかけられた。欧米nの人は、こういう時の助け合い精神に長けている気がする。

しばらく一緒に歩くうちに「彩虹旅館」の看板を見つけた。

「たぶんこれだよ」と言うと「そうなの?」という反応。なるほど、彼らは漢字が読めないのか。エレベーターに乗りながら「日本人は中国語は発音できないが意味は読みとれるのよ」というような説明をした。

このゲストハウスは、マンションの1区画を改装していたようだった。

自分の部屋はみんなアジア系

8人部屋が3つあり、自分のベッドがある部屋の他の宿泊者はともにアジア系だった。そのうち1人のパーカーには「NUS」の文字。もしかしてと思って尋ねると、シンガポール国立大学(NUS)で物理学を専攻する大学院生だった。めちゃくちゃ頭がいいに違いない。言っていることの7割ぐらい分からない(自分の英語力が貧しいだけ)。

この大学院生と雑談をしていると、他の宿泊者も会話に加わってきた。

台湾人の社会人と、中国人の大学生らしい。4人で話すときは英語を使ってくれるのだが、自分以外の3人が「あれって英語で何て言うんだっけ?」的な会話をする際に、中国語が飛び交う。同じ見た目をしているのに、自分だけ中国語話者ではないのが不思議な感じがした。

「あなた、日本人には見えなかったよ」

日本人と思ってもらえない、というのは自分が旅行時によく実感することで、インドなんかでは「コンニチハ」よりも「ニーハオ」「アニョハセヨ」と話し掛けられることも多く、コンプレックスだった時期もあったのだが、こうやって仲良くなれるのだから、逆にアジアンフレンドリーな見た目をもっと活かせばいいのかもしれない。

ところで、日本人に見えるかどうか条件、は何なんだろう?

そんなことを考えていると、もう1人、今夜泊まるとみられる若いアジア人の男性が部屋に入ってきた。部屋を見渡して、荷物を置くと、我々とは目を合わせず、出て行ってしまった。「たぶん彼は日本人だろうね」というような会話をした。

逆に、このときの「日本人だろうね」は、何で決まったのだろう?

服装はあまり変わらない。服装も、そんなに特異ではない。だとすると態度だろうか?心を開いていない相手とは交わろうとしない、そういう雰囲気が「日本人っぽさ」を感じさせるのだろうか?だとしたら、ちょっと残念な気もする。