ワイキキビーチで、日が沈むのを眺めていたら、暮れたあとに白人のおばあさんが近づいてきた。
「ずっと見ていたけど、あなたは写真を撮らないのね。ここにナイスピクチャーがあるのね」
頭を指さして笑顔で言われた。
たしかに周りを見渡すと、そこらじゅうの日本人が、みんなスマホをかざしていて、「黄昏ている後ろ姿」だけ同伴者に撮ってもらい、そそくさと帰っていく。
ゆっくり見ていけばいいのにね。
「イエス、グッドメモリー」と、自分も頭を指さしておばあさんに笑顔を返して、バイバイした。
この旅行に出るまで、こんな風に知らない人の前で自然に笑えていただろうか?と、ふと思ったのだった。
コメントを残す